COLUMN 『服の向こう側』 vol.42 /  american flavor vol.2

前回、昔のRING JACKET広告資料から復刻したamerican flavorなタイを紹介させてもらった。

生地から作り込んでいったのでとても思い入れのあるタイである。

 

実は、これだけではなくて、、、

どうせCOMOまで行って作るならと他のネタも仕込んできた。

 

 

前回みつけた古いスクラップブックと共に見つけたのがこの資料だ。

 

 

 

 

前回の1981年より更に古い 1973年のブルックスブラザーズのカタログである。

 

 

なかなか興味深い内容が盛り沢山だ。興味の無い人が見ると、ただ古臭いだけの資料かもしれないが、他社のデザイナーや企画者がみると興奮すること間違いなしだと思う。

こういった資料が何気なく残っているあたりにもRING JACKETの歴史を感じる。

 

 

 


パラパラとめくっているとふと気になるページがあった。

 

 

 

 

 

 

当然、レジメンの落ち方もアメリカ式。

右上のデザインが気に入ったので、この資料をベースにCOMOの生地メーカーと打合せをした。

 

 

 

 

 

※COMOの某シルク生地メーカーのGiorgioさん。長年ネクタイ業界にいる重鎮ながらチャーミングなキャラクターで彼を慕う業界人も多い。

 

 

ただメールして終わり、、、

ではなく打合せをしていると色々な話が出てくるから面白い。

 

 

『懐かしいなぁ。イラストなんで分かり難いが、これはイギリスの生地メーカーが得意としていたクラシックな ツイル&サテンのクオリティだと思うよ。よく見ると全部同じ組織じゃあなくて、無地とラインのところがツイル組織とサテン組織に切り替わっているのが分かるかい?』

 

 

『昔は、このクオリティが流行ったの?』

 

 

『今でも無い訳じゃあないけど、最近はあんまりみなかったかな。でもトレンド的にこういった生地はまたアリかもしれないね。』

 

 

『じゃあそのブリティッシュ ツイル&サテンの生地は今でも作れる?』

 

 

『勿論!いつも君は変わった注文をするけど、とても楽しいよ(笑)。』

 

 

ふとしたアイデアや思い付きをベースに一人だけで考えるのではなく、コミュニケーションをとりながら商品開発していくのが自分の好きなスタイルだ。
カリスマデザイナーと呼ばれる人達も…、業界の裏話を聞くと多くのデザインチームを抱えていてディスカッションしながら商品を作り上げている。勿論、チームを引っ張っていく力が必要だが、一人では結局出来ることに限界がある。取引先も含めた『良い関係性のチーム』を如何に作るかが商品開発に於いてとても重要だと思う。

 

 

 

そんなやりとりをして出来上がったのがこれだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

狙い通りの素晴らしいクオリティで仕上がった。発色、手触り、配色とても良い出来栄えである。

が、このままだと古い資料をコピーしただけだ。

 

 

ここからアレンジすることが重要。

 

 

 

無地の部分をグッと大きく10cm程に広げて、モダンなレジメンタルストライプに修正した。

 

 

『面白いアイデアだけど、、、本当に大丈夫?』

 

 

と心配されたが、仕上がりをみて笑みがこぼれた。

良いネクタイが出来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トラディショナルな配色だが、ちょっとしたアレンジでモダンなイメージに変わったと思う。

 

 

この生地をナポリのタイファクトリーで4つ折り(クワトロピエゲ)の仕様に仕上げた。

 

 

ITEM : TIE / RING JACKET Napoli

ART : 59119S110(navy) , 111(red) , 112(brown)
MODEL : 4 pieghe cappucio

PRICE : 24,000- YEN +tax

COMPOSITION : SILK 100%
[RING JACKET MEISTER ONLINE STORE]

 

 

 

RING JACKET creative div. manager Mr.Okuno