COLUMN 『服の向こう側』 vol.44 /  餅は餅屋?

『餅は餅屋』と言われるように『パンツはパンツ屋』『シャツはシャツ屋』といった専業ブランドが日本人は好きだ。シャツの中でもドレスシャツ専門、カジュアル専門のシャツ屋というようにより専業化したものが好まれる傾向にある。多角的に展開するより一つの事に特化している専業ブランドの方が信頼感があるというのが大方の意見だろう。

 

意外に思うかもしれないが、ヨーロッパでは案外そうでもない。専業ブランドと言っていても、その実は多角的に展開している会社の一部門であったり、自社工場を持たず外注生産で廻しているところも多い。商品企画も社外の企画会社に委託しているケースまでもある。

所謂「トータルブランド」と「専業ブランド」の差は? 実は思い込みやイメージで判断していることも多いのではないだろうか?

 

勿論、皆がイメージする専業ブランドもある。しかし、上記のように様々なケースがあるのが実情だ。

海外に出張に行って話していると、そんな事にこだわるより、そのブランドの世界観やコーディネートをセットで提案する方が理に適っているという人達が案外多い。

 

 

結局のところ、

ブランドの肩書 (専業ブランドであるということも含めた)

で判断するのではなくて商品そのものが『良いかどうか?』が重要だと思う。

 

 

気付いている人もいるかも知れないが、ここ最近の投稿をあえて『ネクタイ』を中心にやっていた。ただ、ネクタイメーカーの用意したものをセレクトしてブランドタグをつけかえているのではなく、様々な手法を用いて「ワクワクドキドキする商品開発」をやっている。正直、ネクタイメーカーでもしないような事までしていると思う。

ネクタイだけでなく、シャツ、パンツ、アウター、勿論ジャケットも同様だ。

 

 

最終的に「専業ブランド神話」を信じるかどうかは個々人の好みによるが、そんな神話を覆すような商品を作り続けたいと思う。

 

 

さて、

前置きが長くなった。

 

 

今回は特に好き嫌いがハッキリでるデザインだが、『american flavor mix』な今季の気分にピッタリの1本だ。

 

 

 

 

 

 

 

american trad shirt の定番の一つとしてマドラス柄がある。元々はインドの手織り生地で柔らかく鮮やかな多色使いのチェック柄が特徴だ。

それをパッチワークにした生地でシャツやシャツジャケットを作るのも定番として知られている。

アメリカンな気分にピッタリではあるが、面積の多いシャツやジャケットでパッチワーク柄はかなり目立つし難易度が高い。

 

 

そこで、パッチワーク風の柄をデザインしてネクタイに仕上げた。

程良いカジュアル感を出す為に、シルク100%ではなくリネン58%・シルク42%の生地にプリントしたのもポイントだ。

 

 

以前も書いたが、全身アメトラではなく

あくまでamerican flavorをミックスするのが気分である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何気無いようだが、

この裏仕様をみて驚く業界人やネクタイマニア?がいるかもしれない。

 

 

ここはamerican flavorではなく、今は亡きフランスの名門の仕様を踏襲しながらアップデートさせたマニアックな仕様だ。表からは全く分からない。裏が少し変わっているだけである。

メンズクロージングはこういった目に見えない(パッと分からない)、女性からみるとどうでも良い事にこだわるのが愉しみの一つだと思っている。

 

 

今季の表テーマは「american flavor mix 」だが、隠れ裏テーマの一つは「french flavor mix」でもある。

往年のフレンチスタイルの一つにアメリカンスタイルをセンスよくミックスするスタイルがある。

 

 

そんなマインドで、目に見えないフレンチ気分を味わうのも一興だ。

 

 

 

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