Halstead と青春の想い出

「英国生地のスーツ」というと、「硬い、重い」などネガティブなイメージで捉われることが多かったけれど、ここ最近で様子が変わってきた。

とは言えイタリア生地のトロッとした柔らかな質感の方がまだまだ支持率は高い。恐らくこれがひっくり返ることは無いと思う。けど、それで良い。皆に好かれる必要はないのだ。

 

 

20代前半の頃、ドレスクロージングにハマった。当時、古着×ヨーロッパワークウェア×デザイナーズブランドをミックスして着る…というような変則的な服装が好きだったが、漠然としたスーツに対する憧れがジワジワと大きくなってきていた。そう言うと聞こえは良いが、まあそんな格好良いものではなくて、女子受けもするんじゃあないかという軟派な気持ちの方が大きかったかもしれない。

 

しかし、そんな軟派な気持ちとは裏腹に奥深いドレスクロージングの世界に眩暈を覚えながらズブズブとハマっていく事になる。

 

クロージングの右も左も分からないときに何の先入観も無く選んだのがwilliiam halsteadのライトグレーシャークスキンを使ったスーツだった。イタリア生地には無い質実剛健な雰囲気が堪らない。一般的に多いダークトーンのスーツではなく、ちょっと変わってて洒落てるように思ったのも選んだ理由だった。

おろしたてのスーツを喜んで着ていると、『渋い趣味だな~。そのスーツ絶対モテないよ。』と先輩に言われ少しへこんだ。が、すぐ後にニヤリと笑いながら肩をポンと叩かれ『いいセンスだ。それオレも欲しかったやつ。』とも言われた。

なんだか“分かってるやつ”の仲間入りをしたような感じがしてとても嬉しかったのをよく覚えている。

 

それから先輩にクロージングの何たるかを教えてもらう為の質問責めの日々が始まる。少々面倒くさいヤツに捕まったなという顔をされたが、なんだかんだ言って可愛がってもらった。飲みに行くと毎回深夜までファッションについて語り合う。ドレスクロージング・漢の世界にどっぷりハマるのに時間はかからなかった。

 

当時、コンパに行って盛り上がってくるとファッションの話をしたくなる悪い癖があり、

『007のショーンコネリー扮するジェームス・ボンドは、グレーシャークスキンのスーツを着てて、黒のニットタイとの組み合わせが最高!』なんて話をするもんだからやっぱりモテなかった。大概の女子はポカンとした顔になる。服オタクが喜ぶファッションウンチク話が好きな女子はかなりレアだ。我ながら阿呆だと思う。

何故モテないかデロリアンに乗って説教しに行ってやりたい!が、、、

 

飲み会がお開きになる少し前、トイレの前でバッタリ会った意中の娘に『凄くスーツが好きなんだね。廻りが気にならないくらい夢中になれることがあるっていいね。』と言われてドキドキした。

 

 

halstead の生地を見ると、そんな甘酸っぱい?青春時代を思い出す。

 

 

 

 

 

 

William Halsteadの質実剛健な生地を使ったスーツ。

全員に好かれることはないが、好きな人はグッとくる。それで良い。

少し浅めのブルーストライプも抜群だ。

 

 

 

ITEM : SUIT / RING JACKET MEISTER 206

ART : RT029S54X

MODEL : no.271EH-206 / s-178H

PRICE : 220,000- YEN +tax

COMPOSITION :  WOOL 100%

SIZE :  42 . 44 . 46 . 48 . 50 . 52 . 54

 

※取り扱い店舗

RING JACKET MEISTER 206 YODOYABASHI
RING JACKET MEISTER 206 AOYAMA