[fabric guild] vol.0

 

これまで、意図的に生地について深く触れるのを避けてきた。

理由は二つある。

 

 

15年程前だろうか?多くのブランドやアパレル企業が生地メーカーのタグを袖口につけて販売することで購買に繋げようとしていた。ある一定の成果は出たものの…、意図とは違う認識をする人達が多くなってしまった。『この生地メーカーなら大体このプライス…。』といったように使っている生地メーカーによってプライスレンジのイメージがついてしまったのだ。

実際は、同じ生地メーカーであっても生地によってプライスレンジの幅も違うし、縫製仕様やデザイン…諸々によって製品のプライスは変わってくる。

そういった誤解や間違った認識を避ける為、RING JACKETでは基本的に袖口に生地メーカーのタグをつけて販売しない方針にしたのだ。

 

 

あともう一つの理由としては、生地についてマニアックなブログを書くと「生地オタク化」「服オタク化」するのが嫌だった。当ブログでも何度か触れたことがあるが、コラム『服の向こう側』などではファッション業界人でさえ知らない深い話を書いていることもある。実際に同業者から『いつも楽しみにしています。ファンで熟読していますっ!』と何度も言われたことがある。

そういった人達は私のことを『マニアックな知識を持っているかなり特殊な服飾偏愛家』と思っている人が多いが、実は全く違う。

服は、『見て、手に取って、着たときの感動が全て』と思っている。マニアックなディテールや知識はどうでも良いのだ。ただ、この仕事をやっている以上、追求するところは徹底的にやろうと思っているだけである。

 

 

なので、あまりマニアックなブログ内容で一部の人達だけに喜ばれるより『着ることの楽しさ』や『ワクワクドキドキする感じ』を多くの人達に伝えたいのが本音だ。そこで、ここ2~3年は『如何に格好良くて、ワクワクドキドキするか?』を伝える手段としてヴィジュアルイメージの作り込みや写真のクオリティアップに力を注いできた。

 

 

 

上記の理由により、生地について深く触れないようにしていたのだ。

だが、『RING JACKETは、モノ作りにこだわったブランドなので…、もっと「生地」や「作り」などの話をしていっても良いのでは?』『多くのブランドが乱立している現代においてRING JACKETならではの強みをもっと打ち出しても良いのでは?』、、、

という声が多くなってきた。

 

 

 

そこで、これまでのコラム『服の向こう側』が、服が店頭に並ぶまでのバックストーリーを中心に綴るのに対し

「生地」そのものにフォーカスした『fabric guild』というコラムを不定期で書いていくことにした。サラリとした内容のこともあれば、深く掘り下げることもあるかもしれない。気分次第ないい加減なコラムだがお付き合い頂ければと思う。

 

 

今季のディレクションテーマとも併せてこのビッググレンチェックのことを紹介したいと思うが、、、

長くなったので詳細は次回に。

 

 

 

 

 

 

 

MEN’S EX online ファッション履歴書

 

 

 

 

 

 

 

 

MEN’S EX online

ファッション履歴書のコーナーにて弊社creative div.maneger 奥野の取材ページが公開されています。

ご覧下さいませ。

⇒MEM’S EX online ファッション履歴書

 

VBC factory ③

VBCの魅力とは何だろうか?

と今回の工場見学で考えていた。

 

 

原毛から生地が出来上がるまでの全てをコントロールする力?

 

社員を大事にし、地元の雇用を守り地域密着型の企業姿勢?

 

どちらも正解だと思うが、VBCの企画力も魅力の一つだと思う。

 

 

 

その企画力の一端を垣間見ることが出来るのが、VBCアーカイヴルームだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

100年以上前の生地資料などが整然と並ぶ様は圧巻だ。

 

ここにある昔の資料をベースにVBCの企画が構成される。いくらクオリティの高いものを作っていても『新しいモノ』や『時代性』が無ければ飽きられてしまう。過去の資料を見ながら如何に現代の雰囲気に変えて生地にするか?そんな正解の無い難しい作業を連綿と続けてきたその経験値こそがVBC最大の強みなのではないだろうか?

 

 

VBC factory ②

工場の外の庭の次は、いよいよ工場内だ。

原毛の買付けから紡績、製織、整理加工仕上げ、、、と全て一貫してやっている。

案外知られていないのだが、実は多くのミルは分業制でやっている。糸はべつの会社から買ってきて織り上げるところや、仕上げの加工は他社に出すなど様々だ。

 

 

この全ての工程を自社で行いコントロールすることでVBCのハイクオリティ&グッドパフォーマンスが成り立っている。

 

 

機械化が進み人が少ないのも驚いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

徹底したコスト削減の為にオートメーション化を図っているのかと思いきや、全く反対の答えが返ってきた。

 

 

『勿論、コスト削減は大事な要因の一つです。しかし、それだけで行っているのではありません。人体に影響を及ぼす可能性のある薬品を使ったりする染色工程は、社員が快適に仕事が出来るよう機械化しました。また、人でなければいけない所はいまだに人の手でやっています。生地にキズが無いかチェックする工程は4回行いますが、全て人が行っています。オートメーション化が全てにおいて優先するわけではありません。人が機械を使い、機械がチェックする…その交互チェックが大事です。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さすが大企業、、、

しかし、『大企業=個性を活かしにくい+人と人との繋がりが希薄』なのでは?

と思っていたが、

 

 

『年に一回、社員の家族を工場に招待する会があります。お父さんやお母さんがどんな仕事をしているのか?みてもらうのです。お子様達はとても喜んでくれますよ。工場見学が終わったら、社長や役員と社員、そしてその家族の人達と一緒に食事をするのです。とてもユニークな試みでしょ?VBCは地域の人達によって成り立っていますから。』

 

 

という回答だった。

確かに工場を案内してくれたシモーネ氏をはじめ若いスタッフが多く活き活きと働いている。

どうやら良い生地を作るだけでなく、会社としても良いところのようだ。

 

 

 

イタリア人の多くは、人と人の繋がりを大事にする傾向が強い。

全く知らない人が取引にきても断ることもしばしばある。だが、友人の紹介だと分かるとガラリと態度が変わり、『エスプレッソでも飲みながら話そうか?アイツは元気にやってるか?ん?どうだ???』となるのだ。不思議な国である。

そんな不思議な国においてVBCの生地が好まれる理由が少し分かったような気がする。

 

 

 

 

VBC factory ①

 

 

イタリア・ヴィエラにあるVitale Barberis Canonico (VBC)の工場に行ってきた。

 

 

イタリアのミル(織物工場)は幾つか行ったことがあるがVBCは初めてだ。

イタリア最大級との噂を聞いていたので期待が高まる。

 
最新の設備を沢山みせてくれるのかと思ったら、、、

まずは工場の外の庭に連れていかれた。

 

 

 

 

 

 

 

『生地を作って終わり』ではなく、

環境への配慮がこれからとても大事になってくる、、との事で生地を作る際に使う排水を濾過して池に流している。

 

 

それだけだと何てことないのだが、なんと

その池に魚が泳いでいるのだ。

 

 

『環境』『人』『テクノロジー』『伝統』『技術』

全て大事にしているというVBCの本気度を垣間見た。

 

 

 

 

 

 

VBC fabric academy / fabric training in Osaka

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京に続いて大阪でもVBC(Vitale Barberis Canonico)  fabric trainingを開催。

国内だけでなく、香港や韓国のバイヤーも参加し国際色豊かなイベントとなった。

 

 

10~15年前の日本国内マーケットでのVBCのポジションは、イタリア生地のエントリーブランド…といった立ち位置だったがここ数年でガラリとイメージが変わったように思う。

クオリティとプライスのバランスが良いだけでなく、提案性のある色柄やクオリティを毎シーズン提案している。

現在では『日本、いや全世界のセレクトショップのドレスクロージングの商品構成は、VBC抜きでは成り立たない。』とまで言わしめるポジションにきている。

 

 

既製品だけでなくイタリアの有名サルトもVBCを多く使っている。先日発刊された『Sartoria Itariana』では、リヴェラーノ、パニコ、ソリート…等々の有名サルトがVBC生地を使って仕立てている様子を見る事が出来る。また、サルトで人気の生地バンチ「DRAPERS」では、実に70%がVBCの生地で構成されているのだ。

 

 

今最も勢いを感じる生地メーカーの一つであることに異論を挟む人は少ないだろう。

 

 

 

次回は、

イタリア出張に行った際にVBC本社を訪問したことを書きたいと思う。

 

VBC fabric academy / fabric training in Tokyo

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

350年の歴史を持つイタリア最大の生地メーカーの一つ

VBC (Vitale Barberis Canonico)社からVBC image & communication global manager  Simone氏とVBC ambassador 長谷川氏を招きファブリック トレーニングを開催した。

 

 

原毛から生地が出来上がるまでの製造工程を分かりやすく解説してくれるのと、RING JACKETコレクションで使っているVBCファブリックとこの秋冬からスタートする『VBC×RING JACKET』の新しい取り組みについて説明するのが主旨だ。

 

 

多くのバイヤーや関係者が集りとても大盛況。

案外、ファッション業界の人間でも生地について深く掘り下げて学ぶ機会は少ない。今回のイベントは、そういった意味でとても良い内容だったように思う。

 

 

勿論、弊社スタッフも研修を受け終了証をもらっている。

気になる方は店頭で内容について聞いてもらえればと思う。

 

 

VBC×RING JACKET の新しい取り組みは改めて紹介していきたい。

お楽しみに。

 

 

 

bric brown jacket

 

今季を象徴するアイテムの一つ

『bric brown』のコーデュロイジャケット。

 

 

ベルテッド、4ポケット、太畝のコーデュロイ…

『今の気分』が詰まったジャケットだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2018 fall & winter shooting – 3

 

今回の撮影地は、

ジブリ映画『天空の城ラピュタ』のイメージソースになった場所ではないか?

と噂されている場所だ。

 

 

真偽の程は分からないが、噂されるのも頷ける雰囲気。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

島の奥に進んでいくと、砲弾倉庫が残っている。

暗くひんやりとしていて一気に体感温度が下がる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スタジオでビジュアルイメージを作り込むのも悪くないが、こういったロケならではの空気感はやはり良い。

ここでしか出せない雰囲気がある。

 

 

テーラードジャケットを軸としたドレスクロージングブランドは、『縫製』『生地』といったモノ作りの蘊蓄にスポットが当たりがちだ。提案する側もそこに力を注いでいるのもまた事実である。

 

だが、ファッションに於ける本当の価値はそれだけではないと思う。

ドレスクロージングだからこそ、『世界観』や『提案するイメージ』、

もっと言えば『COOL!』、『イケてる』、『何かカッコイイ』、といったことが大事。

 

 

 

モノ作りは勿論だが、今後RING JACKETのクリエイティブにも注目してもらえれば幸いだ。

 

2018 fall & winter shooting – 2

 

今回のロケ地は無人島なので、普通のロケと少し勝手が違う。

 

通常はロケバス等に乗って撮影地の近くまで行くことが出来るが、今回の場合は荷物を全て自分達で運ばなければいけない。

 

 

撮影機材や商品を全て自分達で運ぶとなるとそこそこな荷物になる。

 

 

荷物は重くて不便だが、今までと違った撮影に向けて気持ちはワクワクしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

島に到着。

日に4~5便しかないので最終便に乗り過ごすと野宿しなければならない。

 

 

早速、下調べしていた場所に移動。

 

 

 

第二次世界大戦の際に砲台を備えた要塞として使われていた。

実際にはこの島で戦闘になることは無かったそうだが、戦後GHQの指示で爆破、、、

破壊され崩れ落ちたまま残っている不思議な場所だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

爆破によって崩れたのか?

自然の雨風にさらされ経年変化したのか?

どちらか分からないが何とも形容し難い独特な雰囲気

 

 

 

 

 

 

 

2018年秋冬のディレクションテーマの一つ

『bric brown』

 

 

レンガを彷彿させるブラウンがテーマカラーだ。

それに併せて、英国調の柄や素材感も引き続き提案していく。

 

そこで、イギリス式レンガが残るこの地で撮影をする事にした。

 

 

素晴らしい写真が撮れたので少しづつUPしていきたい。