
From the Foot of Vesuvius
ネクタイ一本に宿る、ヴェスヴィオの情景
ナポリの東、ヴェスヴィオ火山の麓にあるサン・ジョルジョ・ア・クレマーノ。
18世紀、この地域にはナポリの貴族たちがヴィッラを建て、「ミリオ・ドーロ(黄金のマイル)」と呼ばれる華やかな文化が育まれました。
その一方で、町には衣服や織物をつくる職人たちの文化が根付き、家族や小さな工房の中で、その技術が世代を越えて受け継がれてきました。
RING JACKET Napoliのネクタイは、そんな土地の空気の中で生まれています。
土地 — Vesuvius

ヴェスヴィオを望むこの土地には、華やかな歴史と、日々の暮らしの中に根付いたものづくりが共存しています。
観光地として知られるナポリの表情とは少し違う、静かで生活に近い空気。
その土地で長く続いてきた手仕事の文化は、今もなお小さな工房の中に息づいています。
工房 — The Workshop

RING JACKETは、この町にあるネクタイ工房に10年以上通い続けています。
生地を一枚ずつ手に取り、色や柄を選び、その時々のコレクションについて職人と話をする。
工房には、長く使われてきた作業台や道具、生地の束が並び、そこで今日も変わらずネクタイがつくられています。
華美な設備があるわけではありません。
けれど、そこには長い時間をかけて積み重ねられてきた仕事の跡があります。
人 — The Hands Behind the Tie

ネクタイづくりを支えているのは、職人の手。
生地の表情を見る目。
手で触れたときの感覚。
わずかな厚みや柔らかさを見極める経験。
その一つひとつは、数字や仕様だけでは表せないものです。
何世代にもわたって受け継がれてきた技術と感覚が、一本のネクタイの中に静かに宿っています。
製作 — From Fabric to Tie

生地を裁ち、折り、縫い、アイロンをかけ、最後の形を整える。
一見すると小さなアイテムですが、その工程には衣服づくりと同じような繊細さがあります。
ネクタイは、小さな衣服です。
だからこそ、職人の仕事がよく見える。
軽く、柔らかく、身体に自然に馴染むこと。
それは、ナポリのサルトリア文化にも通じる美意識です。
RING JACKET Napoliでは、単に「イタリアで作る」ことを目的としているわけではありません。
人と人が会い、話し、互いの考えを理解しながら、一緒に一つのものをつくっていく。
その積み重ねそのものが、ものづくりの一部だと考えています。
完成 — RING JACKET Napoli

RING JACKET Napoliのネクタイを手に取ったとき、そこに見えるのは色や柄だけではありません。
その向こう側には、土地の歴史があり、工房の空気があり、職人の手があり、長い時間をかけて築いてきた関係があります。
「Made in Italy」という言葉の、その先にあるもの。
イタリアの中にナポリがあり、ナポリの中にサンジョルジオ ア クレマーノがある。
そして、その町の小さな工房で、今日も一枚の布がネクタイになっていく。
一本のネクタイには、土地の歴史と、職人の技術、そして人と人との時間が折り込まれています。
From the foot of Vesuvius to the world.
それが、RING JACKET Napoliで大切にしているものです。